みなさんこんにちは!デザイナーの井谷です。
私は芸大出身のデザイナーなのですが、大学生のときに印象に残った授業がありました。
印象に残った・・・と、言いつつ正直細かいところはあやふやではありますが・・・たしかアドバタイジング論だったと思います。
先生が二枚のポスターを生徒たちに見せながら尋ねました。
「どっちのデザインが優れていると思いますか?」
Aは綺麗でかっこいいグラフィック。
Bはあまり洗練された印象ではないグラフィックでした。(具体的にどんなデザインだったかは忘れましたが)
「AかBか、挙手してください」
大多数の生徒はAの時に手をあげました。
そりゃね、だってかっこいい洗練されたデザインの方が優れているに決まってます!
先生が続けました。
「じゃあ、Bのポスターの方が広告効果が高かったとしたらどうですか・・・?」
・・・
この授業は私に「良いデザインとは何か」について考えるきっかけをつくってくれた授業でした。
かっこいいデザインが優れているわけではないという事実
当時「デザイン=かっこいいもの」と思っていた私ですが、実際はちょっと違いました。
もちろん、デザイナーである以上、かっこいいものは作りたいですが、そもそもデザイナーの仕事はかっこいいものを作ることではないです。
「問題を解決すること」こそ、デザイナーの仕事です!
つまり、良いデザインとはなにかというと、「問題を解決できるデザイン」です。
冒頭で書いた、AとB、どちらのポスターが良いのかという話ですが、デザインの目的を考えると答えは明確ですね。。。
伝えたい相手のことを考える
とっても当たり前のことなんですが、相手(それを見る人)がどんな人か考えるのは超大事です。
例えば手紙を書くとき。相手に届くように、相手にわかる言葉で文章を書きますよね?
例えばプレゼントを買いに行くとき。相手の好きなものや必要なものを考えて、プレゼントを選びますよね?
そのとっても基本的なことを忘れてはいけません!
伝えたい相手は女性ですか?それとも男性ですか?何歳くらいですか?どこに住んでるどんな人ですか?何が好きで何に興味がありますか??
これを知っているのと、知らないのでは、全然違いますよね!
相手の心へ響くようなプレゼントを選んであげましょう。
伝えようとしている人のことを考える
もし依頼の内容が「こんな感じのテイストのデザイン(見た目)で作って!」としか言われなかったら、もう少し詳しく聞いてみましょう。「なぜ、そのテイストが良いのか?」「何を伝えようとしているのか」「それを伝えることでどう思われたいのか」「本当にそれが正解なのか??」「優先すべきはかっこよさなのか、親しみやすさなのか?」
ちょっとうざいやつって思われるかもですが、ナゼナゼドウシテ星人になることが大切です!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
デザインの初歩の初歩の話でしたが、たまには原点に戻って考えることは大切です。
ビジュアルだけがデザインではないです。
解決できることはたくさんあると思います。
デザインの目的はプロジェクトによって色々でしょうが、そのプロジェクトに合う「もっとも良いデザイン」を目指して頑張っていきましょう!